即売会以外でも同人誌を頒布したい、オンラインのWebイベントやオンリーで頒布をしたいなど、ネットで頒布する方法について解説します。
ネットで頒布するには
ネット(オンライン)上で同人誌やグッズを頒布・販売する方法は、主に「自家通販」と、「書店委託」の二種類です。
自家通販

自分でショップを開設し、自宅から直接購入者へ頒布物を送ります。現在ではBoothやpictSPACE、ピコ通販など、自家通販用のサービスが複数あるので、それらを利用します。
頒布物や商品の登録、梱包、注文ごとの発送を全て自身で行う必要があります。
書店委託

とらのあなやメロンブックス、アリスブックスなど、同人誌を専門に扱う書店に本やグッズを預け、購入者はその書店から購入します。
サークル情報や頒布物などの登録や、書店への発送は自身で行う必要がありますが、在庫を預けた後は書店が購入者への発送を代行します。
それぞれのメリット
自家通販のメリット
書店委託より手数料が安い
自家通販は書店委託よりも手数料が安くなる傾向があります。例として、BOOTHでは販売価格と送料含めた値段の5.6%+45円、pictSPACEでは販売価格の10%です。書店委託の手数料は30%前後になります。(2026/10月現在)
例えば販売価格を500円で登録した場合、Boothでは411円、pictSPACEでは450円を受け取れます。
すぐに販売出来る
書店委託の場合は、本の内容や需要などの審査があり、また書店への在庫の発送と書店側の入庫処理などがあるので、実際に販売ができるまで時間がかかります。
自家通販であれば、頒布物の登録さえ終われば、すぐに販売開始をすることが出来ます。
書店通販のメリット
送った後は何もしなくてOK
書店へ預けた後は、書店が注文の確認や発送を行うため、サークル主がしなければならない事は特にありません。送った後にやることは、在庫がなくなった時の追加と、在庫が長い期間残ってしまった場合の返本対応ぐらいです。
サークルを知らない人も手に取る可能性あり
書店ではジャンルごとに頒布物が並ぶため、サークルを知らない人の目にも留まる可能性があります。自家通販だとサークルを知らなければショップまでたどり着けないので、見つけて貰える確率が上がります。
また書店で買う場合は、送料の関係で、買い手側が別のサークルの本とまとめて買うパターンも多いです。同ジャンルの本の扱いがある書店であれば、ついで買いが見込める場合もあります。
それぞれのデメリット
自家通販のデメリット
注文数が多いと大変
届いた注文は自分で梱包し、ネコポスであればコンビニやヤマト営業所に持ち込んで発送するので、注文が多くなるとその分作業量や、箱・封筒などの必要資材が増えます。更に複数注文がある状態では、何を封入して発送するか、どの荷物がどの注文と紐付いているかをしっかり把握し、間違えないようにしなければなりません。
梱包や発送に気を遣う
自家通販する場合は、責任をもって、注文が購入者の元へきちんと届くように努めなければなりません。配送中に頒布物が壊れてしまわないよう綺麗な包装を心掛けたり、誤配送が起こらないよう注文を管理したり、万が一誤配送や封入ミスが起きた際にはその対応をしなければなりません。
気を遣う作業が多くなるので、人によっては疲れてしまうかもしれません。
書店通販のデメリット
手数料が自家通販サービスより高くなる
頒布物を預かり、発送業務を代行する為、手数料として「委託料」が掛かります。これは自家通販の事務手数料より高くなる傾向があります。例として、とらのあなは本体価格の30%、アリスブックスは28.5%です。(2026/10月時点)
販売価格を500円で登録した場合、委託料30%の場合、実際に受け取れる金額は350円になります。
在庫が残った場合、返本になる
預けてから半年~1年ほど経つと、書店から返本依頼が来る場合があります。返本になった場合、自家通販では発生しない手続きや料金が発生してしまうことがあります。
(※返本:預かり期間を過ぎた在庫を、サークル主の元へ戻すこと)
どちらがおすすめ?
すぐに頒布を始めたいor柔軟な対応をしたい場合は自家通販
イベントに直搬した新刊を帰宅してすぐ事後通販したいといった場合や、Thanksカードや季節・時期に合わせた封入をしたい場合などは、自家通販がおすすめです。
書店委託では審査などで公開・販売までにどうしても期間が開いてしまいますが、自家通販であればすぐに頒布・販売開始をすることが出来ます。
また、自身でショップの運営や注文の管理・発送をする必要がありますが、裏を返せば自らがショップの内容の変更や公開非公開、梱包の内容などをコントロールすることが可能です。
ハンドメイド作品やオリジナルTシャツのような大きなグッズなど、書店では取り扱いが難しい頒布物や商品も、自家通販で頒布・販売する形になります。
色んな人に見てもらいたいorたくさん捌けるなら書店委託
書店委託では、同じように委託し預けられている別のサークルの本と一緒に売り場に並べられます。そのため目的の頒布物だけでなく、ジャンルや要素での検索から気になった作品を購入する方も多いです。
サークルのことを知らない方にも作品を知ってもらえるチャンスが生まれるので、色んな人に見てもらいたい、新規のファンを獲得したい場合に書店委託がおすすめです。
個別の梱包や発送に不安がある、多数の注文が見込めるといった場合も、書店委託がおすすめです。書店が発送を代行する為、梱包や発送の労力が発生しません。
書店ごとに得意なジャンルや、多く登録されているジャンルや要素が異なるため、事前に自分の作品がその書店の特色とあっているかどうかを確認しましょう。
基本的に、書店は同人誌やオリジナルの小冊子などの本のみ、またはアクスタ・アクキーなどのかさばらないグッズのみを取り扱います。取り扱いが出来るかどうかは、それぞれの書店にお問い合わせください。
余裕があれば両方始めてOK
片方を始めたからといって、もう片方をやってはいけないという訳ではないので、登録の手間やそれぞれのデメリットを受け入れられるのであれば、両方始めるのも良いのでしょう。管理人も自家通販と書店委託の両方で頒布を行っています。
ただし、とらのあななど一部の書店では、自家通販サイトの利用も「併売」扱いになることがあるので、併売・専売関係の設定には注意が必要です。
(※併売:その書店以外にも委託をしている状態のこと。逆に、その書店でのみ作品を扱っている場合は「専売」。手数料などが変わる場合があります)
